今まで、右肩下り型の保険が必要保障をカバーする上で効率的と説明してきました。右肩下り型の分かりやすい例として逓減(ていげん)定期保険を取り上げてきましたが、もう一つ右肩下り型の保険で収入保障定期保険があります。
この保険は、保険金を一括で受け取るのではなく月々決まった額を保険期間満了まで分割で受け取ることができる保険です。月々の生活資金が保障の大部分を占める個人の死亡保障を設計する上で非常に融通が利いて使い易い保険と言われています。
本サイトでは、この収入保障定期保険を使って設計した保険を、最もお勧めする組合わせとして説明します。
下図は、収入保障定期保険が逓減(ていげん)定期保険逓減(ていげん)定期保険と同様に保険金額(分割保険金受取総額)が右肩下りに減少していく様子を表しています。
<収入保障保険の分割保険金受取総額(概算)>
30歳、男性、保険期間60歳満了/払込期間60歳終了、保険金額月々20万円
30歳、男性、保険期間60歳満了/払込期間60歳終了、保険金額月々20万円
30〜60歳 : 6,700円
総払込保険料:241.2万円
亡くなった年齢による
分割保険金受取総額
(=20万円x12ヶ月x年数)
30歳の時:7,200万円
40歳の時:4,800万円
50歳の時:2,400万円
(注)上記の数字は、実際に近い数字ではありますが概算です。現実の物ではありません。
また、収入保障保険は、保険金を月々の分割ではなく一時期に一括受取することも選択できます。ただし、一括受取を選択すると保険金額は分割保険金受取総額より少なくなります。これは、月々の分割受取の場合、保険会社は残りの保険金を運用して増やし、その増えた分も含めて月々の分割保険金に当てていますので、一括受取の場合は保険会社による以後の運用ができませんから、その分が割り引かれます。一括受取りへの変更は随時可能で、分割受取りの月額を減らしてその相当額を部分的に一括受取りすることもできます。
下図は、分割保険金額受取総額と一時受取保険金額の差を表しています。
<収入保障保険の分割保険金受取総額(概算)と一時受取保険金額(概算)>
30歳、男性、保険期間60歳満了/払込期間60歳終了、保険金額月々20万円
30〜60歳 : 6,700円
総払込保険料:241.2万円
亡くなった年齢による
一時受取保険金
30歳の時:5,600万円
40歳の時:4,000万円
50歳の時:2,200万円
(注)上記の数字は、実際に近い数字ではありますが概算です。現実の物ではありません。
一般的には、上記と同等の保険料で同じく右肩下がり型である逓減(ていげん)定期保険を設計した場合、その保険金額は上記の収入保障定期保険の一括受取保険金額より小さくなります。
(注)逓減(ていげん)定期保険と収入保障定期保険の異差は、保険会社により異なります。必ずしも上記と同じような結果になるとは限りませんので、あくまで参考としてとらえて下さい。
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上記の理由から、必要保障の形とはの章で説明した通り、年齢とともに右肩下りに減少していく必要保障を同じく右肩下り型の保険でカバーするのであれば、収入保障定期保険 を選択すると保険料を抑えられます。
だだし、収入保障定期保険 は、月払で保険金を受取ることを前提に考えているため、一時的に必要な葬儀費用や生活立直し資金等に充てることはできません。これらの一時的な費用をカバーするために貯蓄系の 終身保険を組合わせた例が下図です。
<終身保険と収入保障定期保険を組合わせた例>
終身保険は、現役時代が終了した後、自身の葬儀費用等のために継続することも、解約して解約返戻金を受取り老後の資金に当てることもできます。(部分解約もできます。)
葬儀費用等の一時的費用は、現役時代・老後を問わず一生涯必要な資金ですから、終身保険の保障でカバーするという考えは理にかなった選択です。
ただし、終身保険を組合わせると保険料が高過ぎるといった場合は、収入保障定期保険 の一部を一括受取して一時的費用に充てる事を前提とし、その分の保険金額を大きめに設計してカバーすることも一つの考え方です。

大切なことは、
自分に必要な保障を十分に検討し、
その必要な保障を十分にカバーできて、
無理なく払い続けられる金額の保険料で、
バランスの良い保険を設計する事です。
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そして何よりも、自分で保障の目的や内容を理解でき、安心できる保険が一番いい保険です。
自分に必要な保障を十分に検討し、
その必要な保障を十分にカバーできて、
無理なく払い続けられる金額の保険料で、
バランスの良い保険を設計する事です。
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そして何よりも、自分で保障の目的や内容を理解でき、安心できる保険が一番いい保険です。