生命保険(死亡保障)はとかく複雑なものと思われがちで、そのため理解する事を敬遠されますが、実はシンプルです。
確かに色々なバリエーションがあり、非常にたくさんの保険の種類があるように見えますが、たった3つの基本形さえ理解してしまえば、後は、それぞれに同じようなバリエーションが有るだけと整理できます。
3つの基本形とは、2つの貯蓄系保険と1つの掛捨て保険です。
貯蓄系とは、保険料の一部が積み立てられ、お金が貯まっていく保険です。その貯まったお金は、満期保険金や解約返戻金として契約者が受け取る事ができます。ただし、満期が来たり解約するとその保障は終了します。(部分解約の場合は残りの部分の保障は継続します。)
掛捨てとは、お金が貯まることは無く満期が来ても解約してもお金はほとんど戻ってきません。文字通り掛捨てとなります。(厳密には満期半ばの解約時に解約返戻金があるタイプもあります。この性質を利用して、貯蓄系保険の様に機能する法人向け保険もありますが、特殊な保険として説明を省きます。)
少ない保険料で大きな保障(高い保険金額)を得られるのが特徴です。
(注)貯蓄系を持ち家、掛捨てを賃貸と例える人もいます。しかし、家賃並みの住宅ローンで持ち家を買えるという話はよく聞きますが、保険の場合は、掛捨て並みの安い保険料で同じ保障の貯蓄系保険に加入することはできませんので、ちょっと違うかもしれません...
2つの貯蓄系保険とは、終身保険と養老保険のことです。
どちらも聞き覚えがある有名な保険です。
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1つの掛捨て保険とは、定期保険のことです。
こちらも聞き覚えがあると思います。
定期保険の説明へ>>
定期保険の4つの形の説明へ>>
ほとんどの生命保険(死亡保障)は、これらの3つの組み合わせで作られていて、特に終身保険を基礎とし定期保険を付加する組合わせが最も一般的です。
ご自身の保険証券を見てみてください。
主契約が終身保険、特約に定期保険と書いてありませんか?
主契約とはその保険の基礎となる保険の事で、その上に特約というオプションの保険を付加することができます。複数の特約を付けることで、一つの保険の中に色々な保障を組み込む事ができます。
”〇〇定期保険特約”は定期保険のバリエーションで、その他の”〇〇入院”、”〇〇医療”、”〇〇成人病”は、第3分野の疾病医療保険と同等の保障が特約として付加されているという意味です。
この様に一つの保険が、色々な種類の保険をとりまとめたパッケージのようになっている事も、保険証券の記載を複雑で難しく感じさせてしまう理由なのですが、個々のパーツ(保障)を一つずつ理解していけば、最終的にご自身の保険証券の内容を完全に理解する事ができます。
最近では、生命保険は死亡保障のみで設計し、疾病医療保障等に関しては第3分野の保険を別途設計するなど、わかりやすくシンプルな保険も増えてきています。
では、それぞれの保障(パーツ)について細かく説明していきましょう。
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